Publication date: 05 Dec 2024
2024年第3四半期の国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表
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Japan, 2024年12月5日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の2024年第3四半期(7~9月)の出荷台数を発表しました。
2024年第3四半期における国内市場の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比14.1%増の791万台となりました。また、スマートフォンの出荷は789万台(前年同期比14.4%増)でした。iOS、Android系合計で約800万台近くを出荷し、非常に好調な四半期でした。特にAndroid系端末は対前年比21.5%増という結果で、主要ベンダーの多くが好調でした。また、FCNTが市場に戻ってきたことも大きく寄与しました。
アップルは対前年比7.6%増でした。対前年比増は達成しましたが市場平均を大きく下回りました。iPhoneは10代、20代の若年層から強く支持されていますが、日本市場の中心である中高年世代のシェアはそれほど高くありません。特に今はNTTドコモの3Gサービス停止を見据えた、フィーチャーフォンユーザーのスマートフォンへの切り替えを狙った動きが活発です。フィーチャーフォンユーザーは高齢者に多いのでiPhoneはこのトレンドに乗れていません。
2位のシャープは対前年比11.9%増でした。AQUOS wishなどコストパフォーマンスに優れた機種が引き続き人気です。ただ、AQUOS wishは当該四半期から市場に戻ってきたFCNTのarrowsと競合しますので、今後同様の出荷水準を保てるかどうかは不透明です。
3位のGoogleは対前年比19.5%減でした。前年比減とは言え約80万台出荷しています。近年、同社からローンチされる機種はいずれもギークからは高い評価を得ていますが、平均価格が上がっており、キャリアのディスカウントキャンペーンの対象外となる機種に関しては苦戦しています。経済的な停滞が続く日本において高価なスマートフォンを購入できる人は少なくなっており、同社の製品も高価なモデルに関しては引き続き苦戦が続くと思われます。
4位はレノボで、対前年比533.4%増となりました。なお、同社の実績はFCNTとモトローラの合算値となります。モトローラも対前年比大幅増でしたが、この躍進はFCNTが市場に戻ってきたことが大きいです。今後もFCNTは当該四半期と同等以上の出荷水準を保つことが予想されますので、モトローラと合わせると、レノボはToP5の常連ベンダーであり続けると予想されます。
5位はサムスンで対前年比21.8%増となりました。出荷数も市場平均を上回り好調を維持していますが、同社の特徴は平均販売価格の高さです。主要ベンダーの中ではアップルに次ぐ2位となっています。またiPhoneはキャリアのディスカウントキャンペーンの対象となることが多いですが、同社の製品は正規に近い販売価格で購入されている割合が高いです。特に同社のフラッグシップモデルである、Galaxy Sシリーズは高価ですが、評価の高いモデルです。
「2024年第3四半期のスマートフォンは約789万台が出荷され非常に好調だった。2023年から2024年前半まで続いた在庫調整は一旦の区切りを見たようだ。また、FCNTが市場に戻ってきたことも国内スマートフォン市場の活性化にとっては良いニュースとなった。一方で、競争が激化することで最近上昇傾向にあったAndroid系の平均販売価格が下がることが予想される。特に規模の経済を生かしづらい国内ベンダーの収益性はより悪化するかもしれない」とIDC Japan株式会社 Consumer Devicesのマーケットアナリストである井辺 将史 はコメントしています。
今回の発表はIDCが発行した「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker 2024Q3」にその詳細が報告されています。
(製品の詳細についてはIDC Japan(報道関係者様 、左記以外の皆様 )へお問い合わせください)
<参考資料>
2024年第3四半期 国内スマートフォン市場 出荷台数・ベンダー別シェア
2024年第3四半期 国内 Top 5 Mobile Phone Tracker ベンダー 平均販売価格(ASP:Average Selling Price)動向(単位:日本円)
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